料理の味は決まっても、見た目がイマイチ。盛り付けをどうにかできないかな〜。
こんなあなたにおすすめしたい、盛り付けが学べる料理本を紹介します。
ナビするのは、料理好きのkamai(@kamaivege)です。
料理の中でも、特に好きなのは野菜料理です。
会社員として働く中、週3回以上はサラダ/せいろ蒸しを作って食べており、SNSを通して発信したレシピ数は250を超えました。このブログでは、サラダ作りに関するハウツーやレシピを紹介しています!
料理の第一印象といえば、その見た目。見た目はおいしさを左右するとも言われるのに、盛り付け方ってレシピに書かれていないことがほとんどなんですよね。
ましてや、大好きなサラダは盛り付けについて語られることは稀です……。
そこで、盛り付けに関する本を何冊も手に取りました。ここでは学びのきっかけになったおすすめの盛り付けに関する本を紹介します。
盛り付けが上手になると、なんてことない普段の食事がさらにおいしくなりますよ!
盛り付けを学ぶ意味
わざわざ本を読む意味ってなんだろう?
読書をすすめる理由について、整理してみます。
- 盛り付けは「コツ」が必要
- 本なら体系立てて盛り付けを学べる
盛り付けは「コツ」が必要
「盛り付け」を学ぶ意味は、知識よりコツが必要だからです。
指定されたとおりに分量・調理工程を守れば、「味」の再現はしやすいです。料理家さんなりのコツを伝えてくれることも多いですね。
一方で、「盛り付け」の再現は難しいものです。というのも
- お手本と同じお皿は用意できない
- 盛り付けの手順は語られない
こうなると、手持ちのお皿を使って、レシピの完成写真をもとに見よう見まねで盛り付けるしかありません。
自分なりに情報を補う必要があるのです。これが盛り付けの難しさの原因であり、「コツ」をおさえるべき理由です。
本なら体系立てて盛り付けを学べる
盛り付けに着目した料理本を手にするメリットは、盛り付けの知識が体系的に学べるからです。
体系的に?
「盛り付け」と一言でいっても、奥深いもの。主役の料理の色味・質感・量に対し、盛り付ける器の色味・質感・サイズが組み合わさって成り立ちます。さらには、普段づかい/おもてなしなどの食事のシーンによっても最適解が変わるという、複雑さがあります。
さまざまなテクニックやカッコいい盛り付けは、インターネットやSNSで簡単に見つけられます。
しかし単発的な情報だと、実際の料理に反映するのは難しいです。自分なりに解釈できる人(センスがある人)はいいものの、難しい人は再現性が下がってしまうんですね。
「点」で得た知識を、「線」にできないような印象です。
その点、盛り付け本なら読み手の頭にスッと入るように、情報が整理されています。順を追って理論的に説明されているんです。
それゆえ、体系的にまとめられた本が有効です。
小手先のテクニックでやってみても、しっくりこないってことあるもんな〜。
料理と常に向き合うプロが言語化してくれているから、感覚頼りになっている人ほど発見が期待できるよ。
ということで、わたし自身が本に目をとおして得た気付き・推しポイントを中心に、盛り付け本を紹介していきますね。
「盛り付け」を学べる料理本 レビュー
紹介するのは、こちらの8冊です。
- 料理がおいしくなる美しい盛りつけのアイディア|まちやま ちほ
- 盛りつけの発想と組み立て|まちやま ちほ
- 盛りつけエブリデイ|植木 俊裕
- 空間デザイナーが教える盛りつけのセオリー|加藤ゑみ子
- 普段使いの器は5つでじゅうぶん。|江口 恵子
- 出張料理人が教える レシピと盛りつけのおもてなしルール|マカロン由香
- ほめられる盛りつけのルール|吉田 瑞子
- 誰か来る日のための素敵な盛りつけはセンスよりコツ|中村 美穂
料理がおいしくなる美しい盛りつけのアイディア|まちやま ちほ
話題のレストラン・カフェで出てきそうな盛り付けを学べる本です。
フードコーディネーター まちやま ちほ氏が手がけています。
表紙のとおり、食器えらびの妙もあって全体的にモダンな雰囲気です。自然と風合いの出る和食器の取り入れ方は、うまいなぁと感じました。
メディア・SNSで話題になるようなビストロ・カフェに出てくる雰囲気。2022年発刊ですが普遍的な部分もありつつ、今どきの「おしゃれ」なテイストを取り入れたいあなたにはピッタリです。(個人的にはツボでした)
構成としては、料理ジャンルごとに代表的な料理が出てきます。
- 主菜(ハンバーグ、とんかつ……)
- 副菜(ごま和え、酢の物……)
- 主食(ナポリタン、サンドイッチ……)
など、他にも
これら料理1つにつき、3パターンの盛り付け例に触れられています。
- スタンダードな盛り付け
- カジュアルな盛り付け
- フォーマルな盛り付け
手順はもちろん、どういう意図で食器を選んだり食材を配置したりしているか?言及されているため、さまざまな発見が。
同じ料理でも、こんなに見え方が違うのか!
と、盛り付けの奥深さを感じずにいられませんでした。
盛りつけの発想と組み立て|まちやま ちほ
盛り付けを理論的に捉えられる本です。
先ほど紹介した「料理がおいしくなる 美しい盛りつけのアイディア」を書かれた、フードコーディネーター まちやま ちほ氏が手がけています。
盛り付けをデザインの観点で、論理的に考察しています。
プロはこういう観点でとらえてるのか〜。
どういう考えのもとに組み立てられるのか、プロの頭の中をのぞいているようでした。食材を並べる、乗せるというアクションのひとつひとつに根拠があるんですよね。
実践編として、いくつかの料理ジャンルに分けて盛り付け例が紹介されています。
理論っぽい本って読み解くのに苦しむ上にどうやって活かしたらいいかわからない、なんてことになりがちです。しかし、その点でこの本は読者を置いてきぼりにしない構成です。笑
専門書だけど、写真やイラスト付きで語られていて読みやすかったです。
盛り付けに凝り出すと、レストランで出てくるようなアーティスティックなものにチャレンジしたくなった時期もありました。しかし、料理の特性や食事シーンにあわせて盛り付け方を選ぶのがいちばんおいしそうに見えるものだと体感。TPOにあわせた盛り付けができるようになりました。
詳しくは 読書レビューの記事 で紹介しています。
盛りつけエブリデイ|植木 俊裕
写真映えする盛り付けがわかる本です。
デザイナー出身で、現在はフードスタイリストとして活動する植木 俊裕さんが手がけています。
著者自身がインスタグラマー(@utosh)として活躍されているとおり、見映えを重要視した盛り付けが特徴です。日常的な料理を扱っています。
作ったごはんを写真におさめておこうかな。
SNS発信しないにしても、自前の料理を写真におさめる人って少なくないと思います。手持ちのスマホで撮る技術以上に、被写体である料理の見映えって欠かせませんよね。
普通の料理であっても見映えをよくしたいという点で
- 一般的な家庭で作られる料理を題材にしている
- コンパクトなテーブルコーディネート
にまとまっており、一般の方(家事のひとつとして料理に取り組む人)に刺さる内容です。
根拠はそこそこに、盛り付けの手段に沿って語られているので料理に苦手意識がある人でも取り組みやすいかと思います。
キャッチーなので、雑誌のように読みやすかったです!
扱われているテーマは、おもに4つで
- ワンプレート
- お弁当
- 定番料理
- 大皿料理
ランチをワンプレートで済ませがちなひとり暮らしの私には、ワンプレートの盛り付け方が参考になりました。
この本自体が、この10年で生まれたニーズを表していますね。2017年発刊で、盛り付け本の中では最もトレンドっぽさを感じました。(色づかい、料理など)
空間デザイナーが教える盛りつけのセオリー|加藤 ゑみ子
盛り付け上手が何気なくやっているコツを言語化している本です。
空間デザイナーである加藤 ゑみ子さんが手がけています。
お皿にのせる料理にとどまらず、引きで見た「テーブル全体」をデザインしているのが特徴的です。
盛りつけでは、お皿と料理のバランス、とくに、料理の載っていないお皿の上の空間をいかに美しく見せるか?
引用元:加藤 ゑみ子(2014)『空間デザイナーが教える盛りつけのセオリー』ディスカヴァー・トゥエンティワンより
食卓全体として語られているというのは、空間デザイナーの方ならではの目線ですね。面ではなく立体的に語られている印象を受けました。
理論で語られるため内容はややかっちりとお勉強的な内容ですが、言い回しが柔らかなので読みやすいです。(絵はナチュラルテイストで、ほっこりします)
イラスト付きで話が展開するので、スッと頭に入ってきましたよ。
テーブルマナーなどフォーマルな内容にまで踏み込んでいます。(洋食・和食の見せ方、考え方)
よって、日常づかいよりはパーティーシーンやおもてなし目線で使える1冊です。
普段使いの器は5つでじゅうぶん。|江口 恵子
盛り付けに使える器えらびがわかる本です。
フードスタイリストの江口 恵子(@naturalfoodcooking)さんが手がけます。
盛り付けを学ぶとわかるのが、器の大切さです。料理の量や置き方といった盛り付けのテクニックに匹敵する、器の存在。しかし、なんとなく使っている器が盛り付けの難易度を上げているかもしれません。
器にもさまざまな種類があります。器そのものが魅力的なもの、素朴なもの、奇抜なもの……。食器を選ぶときって、器そのものの魅力で決めやすいですよね。
ここでは「どんな料理にも合うお皿とはなにか?」考えつつ、器えらびについて語られています。
どんな料理にも合うお皿なんて、存在するの?
そうそう、存在するんです!ここでは、毎日の食事で使う器にスポットを当てています。
手持ちの食器を見直したいけど、どうしたらいいかわからない私にはぴったりの本でした。
- 必要なければ手放して、心地よいものに囲まれる。
- 買い足すばかりではなく、買い換える。
こういったミニマリズムの精神が垣間見えて、共感できた本です。
アドバイスにならって、手持ちの器を少しずつ見直せるようになりました◎
出張料理人が教える レシピと盛りつけのおもてなしルール|マカロン由香
少人数のおもてなしで使えるレシピや盛り付けのコツがわかる本です。
三つ星レストランで修行した経験のある、出張料理人のマカロン由香(@le_macaron_yuka)さん手がけています。
親しい友人2〜3人へのおもてなしシーンで使えます。
大皿料理で提供するのもいいけど、コースみたいに料理を少しずつ楽しんでほしいな。
こうなってくると、盛り付けだけでなくレシピ考案や食器えらびにも気を配る必要がありますよね。
その点、この本ではおもてなしシーンで使えるレシピが掲載されています。
- 前菜
- サラダ
- パスタ
- メインディッシュ
それぞれの項目で、3〜5パターン挙げられています。
3〜5パターンって少なくない?
そう思うかもしれませんが、レパートリーを増やさなくていい!と言います。難しい料理は、王道メニューをおさえてアレンジを広げていく。そうすれば「何パターンも料理が作れるよ」という発想です。
手の込んだレシピが多く、料理に興味がある人へおすすめです。
盛り付けに関しては、器の力を借りながら盛り付けしていく進め方。よくある失敗にも触れられており、再現性が高いと思います。
ほめられる盛りつけのルール|吉田 瑞子
盛り付けのコツが簡潔にまとまっている本です。
料理家の吉田 瑞子さんが手がけます。
厳選された基本のルール6つの解説にはじまり、盛り付けの実例集により実践の様子をイメージしやすいです。
特定の料理というよりは、日常食の盛り付けを幅広く網羅されています。
タイトルにある「ルール」からしてカチッとしているのかな?と不安もありましたが、簡潔に語られているためサクッと読めました。
A4サイズで写真が多用されていることもあり、読み物というよりは雑誌感覚です。
このくらい気軽だと、助かります。笑
料理に興味を持った初心者さんが、まずはじめに読む1冊としてちょうどいいボリュームに感じました。
誰か来る日のための素敵な盛りつけはセンスよりコツ|中村 美穂
おもてなしのシーンを想定した料理で役立つ盛り付けの本です。
イラストレーターでありながら、料理関係の仕事にも携わる中村 美穂さんが手がけています。
3部構成となっていて
- サラダ・前菜
- パスタ
- スイーツ
の盛り付けが解説されています。レシピもついているので、料理本としても使える1冊です。
ラインナップからもわかるとおり、日常的にというよりはおもてなし向けのイメージでした。
フードメニューも盛り付けも上品に仕上げられており、おもてなしが好き!という方や、ていねいな料理を好む方が向いていそうです。
写真が多用されている一方、著者の中村さんが描かれた挿絵がアクセントになっていて読み物としてもたのしいです。
注目している盛り付けの料理本
ほかにも、出版されている盛り付け本を挙げます。
- 盛りつけの基本とアイデア|河合 真由子
盛りつけの基本とアイデア|河合 真由子
【裏技】盛り付け本をお得に読む方法
たくさんあって選べないよ……。
こんなあなたには、読み放題の Kindle Unlimited がおすすめです。
Kindle Unlimitedで読み比べ
Amazonの読み放題サービス「Kindle Unlimited(キンドル・アンリミテッド)」では、月額980円で対象の本が何冊でも読めちゃいます。それも、はじめての方なら無料です。
紹介した本では、2冊が読み放題の対象です。(2024年11月時点)
タイトル | 著者 | 紙 | 電子 | Kindle Unlimited | 印象 |
---|---|---|---|---|---|
料理がおいしくなる美しい盛りつけのアイディア | まちやま ちほ | ○ | ○ | × | 今どきの盛り付けを取り入れたい人 |
盛りつけの発想と組み立て | まちやま ちほ | ○ | × | × | プロ目線を学びたい料理好きさん |
盛りつけエブリデイ | 植木 俊裕 | ○ | ○ | × | 見映えを狙いたい人 |
空間デザイナーが教える盛りつけのセオリー | 加藤 ゑみ子 | ○ | ○ | ○ | マナーをおさえたい料理好きさん |
普段使いの器は5つでじゅうぶん。 | 江口 恵子 | ○ | ○ | ○ | 器えらびに迷っている人 |
出張料理人が教える レシピと盛りつけのおもてなしルール | マカロン由香 | ○ | ○ | × | おもてなしに興味がある人 |
ほめられる盛りつけのルール | 吉田 瑞子 | ○ | × | × | 理論より実践をおさえたい人 |
誰か来る日のための素敵な盛りつけはセンスよりコツ | 中村 美穂 | ○ | ○ | × | 理論より実践をおさえたい人 |
盛りつけの基本とアイデア | 河合 真由子 | ○ | × | × |
料理に限らず専門書って、高額なものが多いですよね。
本をまったく手にしたことがないなら
- まずは、読み放題でいくつか読み比べ
- さらに気になるものがあれば、購入して深掘り
こんな形で段階的に深掘りするといいですよ。(吸収できますよ)
Kindle Unlimitedのおすすめの理由と注意点 は、こちらにまとめました。
盛り付け本を2倍活用する方法
盛り付け知識を得たら実践!
読書で得た盛り付け知識は、すぐに実践してみてください。手を動かすことで、身につきやすくなります。うまくできなくても、掘り下げれば次の学びにつながりますよ。
盛り付けの腕前を上げるポイント について、まとめました。
まとめ
プロの盛り付けテクを料理に活かそう
この記事では、料理の盛り付けに使える本を紹介しました。
何冊も読み比べると、どの本でも必ず言われているポイントが見えてきます。
テイストが少しずつ違うため、まずは1冊、お好きなものを手にしてみると読みやすいです。
盛り付けテクニックを使えば、食卓が明るく、クリエイティブになりますよ。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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読書を通して学んだコツを踏まえて、やってみてわかったポイントやサラダ作りに役立つ気づきをまとめています。ご活用ください!
▼ 盛り付け方のコツ
彩りよく盛り付けられたサラダ本
盛り付け上手の近道は、おいしそうな盛り付けをマネしてみることです。場数をこなせば、おいしそうに盛り付けられた料理がイメージできるようになります。
こちらでは、彩りよく盛り付けられたサラダたちと出会える サラダ本 を紹介しました。
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