
サラダ味って見かけるけど、よく考えると変だな……。どんな味のことを言ってるんだろ?
こんなあなたの疑問に、おこたえします。
- サラダ味とは?
- サラダ味のお菓子
- 「サラダ」と名のつくお菓子
ナビするのは、サラダに夢中なkamai(@kamaivege)です。

会社員として働く中、週3回以上はサラダを作って食べており、SNSを通して発信したレシピ数は250を超えました。このブログでは、サラダ作りに関するハウツーやレシピを紹介しています!
本家のサラダをよそ目に、ふしぎだったのが「サラダ味」の存在。
味付けといえば、食べ物の印象を大きく左右します。
たとえば、ラーメン。しょうゆ味、みそ味、とんこつ味と、好みや気分で決めることが多いのではないでしょうか?お決まりのラインナップですよね。
その中でも、異色なのがサラダ味の存在です。せんべいなどで見かけるものの、お菓子でしか見かけませんよね。

サラダ味っていっても、サラダそのものの味じゃないよな。なんでだろう……?
そこで、身のまわりのお菓子やお菓子メーカーさんのお話をもとにサラダ味について調べてみました。
お菓子の歴史や事情について知れば、「サラダ味」の本質がわかりますよ。
お菓子名につく「サラダ」の正体
サラダ油に由来する
サラダ味について教えてくださったのは、亀田製菓さん。
亀田製菓 公式サイトによると、ソフトサラダやサラダうす焼の「サラダ」について、こう説明しています。
「サラダ」は「サラダ油」のことです。
「サラダ油」がまだ高価だった1960年代、サラダ油をからめて塩をまぶしたせんべいが作られました。その頃の時代の背景として、純日本風の「塩味」とするよりは洋風の「サラダ味」とした方がおしゃれではないかということで名付けられました。
よくあるご質問|亀田製菓 公式サイト より

サラダは「サラダ油」のことだったんだ!
定番になって、50年以上たった今でも親しまれているんですね。
「サラダ味」の正体
塩味の別名
つまり、サラダ味は塩味なんです。
古き良き文化を受け継ぎ、お菓子メーカーの歴史を感じられるのがサラダ味だとわかりました。
サラダ油が使われることが前提になっていることから、生野菜のサラダからイメージされる「ヘルシーさ」はありません。むしろお菓子そのものはハイカロリーです。

サラダっていうからヘルシーなのかと思ってた!

歴史を知らないと、誤解する人は多いかもね。
サラダ味のお菓子
純粋な「サラダ」要素はないのか?身の回りにあるサラダ味のお菓子から、探ってみることにしました。
プリッツ 旨サラダ|グリコ
ベテラン勢でいえば、プリッツでしょうか。

1962年生まれというサラダ味の大ベテラン!キリッとしたグリーンのパッケージが目を引きます。でも、最近はちょっと違っているのご存知ですか?
「旨」サラダなんですね。10種野菜とブイヨンがきいた深い旨みを売りにしています。「うまいサラダなの!?」と初見では読み解けない、絶妙なネーミング。笑

サラダ味にするか、バター味にするか悩んだなぁ〜。
さて、原材料からサラダを探してみます。

サラダそのものは見当たりません。手がかりといえば、
といった野菜要素くらいです。

ポテサラというにも微妙なライン……。
また、名前の由来であるサラダ油は見つかりませんが「植物油脂」の存在を確認です。
ほかのお菓子も見ていきましょう。
じゃがりこ サラダ|カルビー
続きまして、じゃがりこです。

発売当時、CMが印象的でみんなマネしていませんでした?「じゃがりこじゃがりこ…」と女の子がポリポリ食べる姿。

じゃがりこが登場した当時はこのCMが印象的で、ポリポリと食べる人であふれていた覚えがあります。マネしたくなっちゃうやつです。
こちらも、サラダを探してみます。

サラダの文字はありません。材料にあったのは
パッケージのイラストの通り、じゃがいも・にんじん・パセリが入っているのは納得です。ただ、なんとなく「サラダ」とも言いがたい気がします。
こちらも、サラダ油はありませんが「植物油」の存在を確認です。
うす焼き サラダ|亀田製菓
うす焼き サラダです。

薄めのおせんべいはパリパリで、おやつの時間が楽しくなるアイテムです。
サラダといえば、見当たりません!

サラダうす焼きに関しては、野菜要素がゼロ!メインはお米です。

生野菜のサラダをあてにすると、混乱しちゃうかも!
サラダ油はありませんが、「植物油脂」の存在を確認です。
サラダが商品名になっているお菓子
サラダ味どころか、商品名に「サラダ」とつくお菓子も。
ソフトサラダ|亀田製菓
ソフトサラダです。

何十年も変わらず愛されるお菓子ですよね。赤ラインが入ったビニールのパッケージに、ほんのり焼き色がついたおせんべい。サクサク軽くて、あっという間に食べちゃうやつです。
こちらも、サラダや野菜は見当たりません。

サラダ油はなく、「植物油脂」の表記。
サラダホープ|亀田製菓
サラダホープです。

紆余曲折あって新潟限定となったお菓子です。東京・日本橋にある アンテナショップ(ブリッジにいがた) で、手に入れてきましたよ〜。
パッケージには、稲穂のイラストが。

サラダの影もありません!笑

やはり、サラダや野菜は見当たりませんでした。
柿の種を思い起こさせる形でしたが、サクサクと軽い食感。塩味なのにまろやかで、おいしかったです。

ここで気になったのは、「サラダ油」ではなく「油脂」といったぼやかした表記であること。こちらは、油を発売している日清オイリオさんに答えがありました。
「植物性油脂」と表現される理由
「サラダ油」は商品名だから
お菓子の原材料名に、「サラダ油」ではなく「油脂」と書かれていたのはなぜでしょうか?
その理由は、「サラダ油」が商品名(商標)だから。日清オイリオ社が「日清サラダ油」という名前で売り出したものなんです。

家庭用ラップを「サランラップ」って言っちゃう感覚だね。(サランラップは旭化成工業のブランド名)
「サラダ油」という商品を使ったわけではなく、油が使われているから「油脂」と表されています。

サラダ油はなんで「サラダ」をもじったんだろう?
日清オイリオ公式サイトで、サラダ油の由来が説明されていました。
日清オイリオでは大正13年(1924年)に日本で最初に「日清サラダ油」という名前でサラダ油を販売しました。
当時日本では、食用油は主に揚げ物等に使っておりましたが、西洋では、生野菜に塩や酢を加えた食用油をかけて、いわゆるドレッシングのようにして食べていました。
サラダ油というのは、こうしたサラダ料理などに使う生でも使用できる食用油という意味です。生で召し上がっていただけるように、より精製の度合いを高めた良質の食用油のことを特に「サラダ油」と名づけました。
サラダ油の語源|日清オイリオ 公式サイト より
生のサラダでも使えるようなというニュアンスだったんですね。
まとめ
「サラダ味」は塩味。販売戦略によって名付けられたものだった
この記事では、サラダ味について紐解きました。
- サラダ味とは、おせんべいやスナック菓子の「塩味」のこと
- 「塩味」よりも「サラダ味」の方がおしゃれだろうという理由で命名
- サラダ文化のない20世紀前半に、新しい商品や食べ方を売り出すために「サラダ」が使われた

さまざまな味が出回る中、王道として生き残るサラダ味。
サラダのヘルシーさはどこへいったんだ!とはじめはネガティブな見方をしていましたが、お菓子メーカー各社のこだわりとリニューアルを経て行き着く姿に感動を覚えました。笑
「サラダに合う」といったニュアンスでつけられているため、サラダのようにヘルシーではない点、ご注意くださいませ。

すてきなおやつタイムをお過ごしください!

最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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